風車男を殺しに行きなさい・2

「風車男を殺しに行きなさい・1」からの続き。


日付は5/4の午後。

目的の蕎麦も食べ満足したので再び163号線を大阪方面に引き返す。
本当は伊勢も行きたかったが、それは秋まで取って置こう。

特に信仰心が有る訳では無いが、やはり一度は伊勢神宮って奴は見ておきたい。
しかも今年は「式年遷宮」という20年に1度の祭りらしいので。

話を戻すが往路で気になった場所が有ったのです。
目的は思ったより早く達成してしまったので復路では、その場所に寄り道しようと決める。

ひっそりと出ている案内看板から脇道に。
結構な坂道。2速にシフトダウンして、それでも無理な時は1速で登る。
見よ！この登坂力！これがスクーターには無いカブの戦闘力なのだよ！

しかし荒れた舗装路、そして道幅の狭さ。
これ林道なんじゃないか？と不安になる。（あとで調べたら林道でした）

長く曲がりくねった急な坂道を抜けると突如、デカいパラボラアンテナが姿を現す。
思わず道脇に停車しアンテナを眺める。

しかし、どうも落ち着かない。
ええ、眺めている僕の真後ろに装甲車が停まってて中の人が、じーーーーと見てるんですもの。

そうコレは航空自衛隊のレーダー基地なんです。
国防の大事な施設ですので常時警備の方が居るわけです。

そして近くには別の部隊が管理している地対空ミサイル設備もあるってんだから
どうなってやがるってんだ！？この山は！？

落ち着かないので早々に切り上げ目的地を目指す。

レーダーから数分走っただろうか？
途端、開けた景色1面に恐怖のパノラマが現れた。

山肌を覆い尽くすかの如く無数にそびえ立つアレが！！！！！！

興奮しつつも目的の駐車場に無事到着。


うわあああああああ！怖ええええええええ！

右を向いても左を向いても一面の風車！

風車！風車！

約30機ほどの巨大な風車が風切り音と摩擦音を響かせて、そびえ立ってるんですよ？
すげーーーこえええええ！


「何が怖いの？」


そう思う方も少なくないかと思います。


いえね僕、「現実感の有る巨大さ」が凄い怖いんですよ。

例えば「東京タワー」や「スカイツリー」。
あれは凄く巨大なんだけど真下に行くとデカい鉄骨が見えるだけで全体像が見えてこない巨大じゃないですか？

ところが全長50mほどの風車だと全体像が把握出来ちゃうので怖いんですよ。
で明らかに巨大。

尚且つ「明らか人工物な物が自然の中に有る。しかも人の気配が無い」てのが更に恐怖。

この場所なんですが本当に山の頂に有って天気が良ければ伊勢志摩湾まで見えるくらいの
一大パノラマな場所なんですよ。

なのに自分を取り囲む無数の巨大な建造物。
ただの発電用風車で観光施設ではないので管理者とか案内人とかも居ない。
フオ・・・ン・・・フオ・・・ン・・・と風車の風切音と
そして時折ギ・・・ギギ・・・ギ・・・と風車の金属音が混じる。


某天空の城に初めて降り立ち、ロボット兵と有った時って
きっとこんな感情だと思うんですよ。

この発電風車って奴は近くで見ると本当に嫌な大きさで
しかも回るスピードが結構速いんですよ。

充分に「風車の恐怖」を味わったので早々に帰路。

帰りの伊賀市を通過の時は「忍者衣装」を着た人が街に溢れていて
次回はコッチ（忍者フェス）を選択しよう。と軽く決意。

少しだけ渋滞に捕まりつつも夕方には自宅着。



うん、桜エビかき揚げ、美味しかった！