ほんこんっ!(そのほかっ!編)


まだ香港映画の話が続きますが何か問題ございますか?


さて80年代に各ジャンルでブームになった香港映画ですが
その後はどうだったのでしょう?

あくまでも個人的な感想ですが90年代からは
なんかパッとしなかった。って印象です。

いや実際はヒット作も有ったのですがバブル経済による「趣味娯楽の多様化」が始まっていて
日本国内でも「映画」が娯楽のヒエラルキーの上位ポジションから落ち始めていた時期でしたし

レンタル店の台頭により劇場での興行成績が落ちてきた時期でもあったのです。
カウチポテト族なんて言葉もありましたなー。

そして看板スターでもあるジャッキーチェンが活動をアメリカにシフトしていた事や
イギリスから中国へ返還などの流れで香港映画自体も衰退し始めていました。

そんな中、大手制作会社のゴールデンハーベストのスタジオ閉鎖もあり
90年代00年代の香港映画は単館系の作品が多いイメージなんです。
映画好きな方なら「恋する惑星」とかのタイトルくらいなら知ってるのではないでしょうか?

じゃあ結局、香港映画ってアクション映画しかなかったのか?
ブルースリーとジャッキーに頼ってばかりだったのか?

いいえ、そんな事有りません。
アクションが主流の香港映画界に86年の時点で新しい流れを作った作品があります。

「男たちの挽歌」

「香港ノワール」と呼ばれる流れを作った作品でもあり「ミッションインポッシブル2」や「レッドクリフ」の監督
ジョン・ウーの出世作です。

漫画やゲーム、その他の映画作品で「ロングコートで二丁拳銃で華麗に撃ちまくる」ってシーンを見た事が必ずあると思うんですが、そうですアレの発明作です。

主役では無いですがこの作品に出演していた新たな香港スターも存在しています。
それが

レスリー・チャンです。

さて8月に急遽沸き起こった僕の香港映画ブームはそのレスリーチャンが主演した
「カルマ」で幕を閉じます。

カンフーからコメディ、そしてキョンシー物を観て「香港ホラーってどうなんだろ?」って思ったのと
この「カルマ」が

レスリーチャンの遺作だから気になっていたのです。

当時アイドル的な人気を博した程の方なので詳しい説明は要らないと思いますが
2003年に香港のホテルで投身自殺でこの世を去っています。

勿論映画はフィクションなので重ね合わせて視聴すべきでは無いのですが
彼は1年ほど前から鬱を患っていた。そしてこの「カルマ」の撮影・公開時期がその頃。

で肝心の映画の内容がホラーというか「心の病」と「過去の許されない悲恋」な話。レスリーは精神科医の役。
しかし後半その精神科医の方が壊れちゃってビルの屋上にフラフラと・・・

んーーーー

いえね御本人がハッキリとコンサート中にカミングアウトした事で有名ですがレスリーって「同性愛者」なんですね。
勿論、当時の香港ですのでキツいバッシングも有ったと思います。

それを「許されない悲恋」と捉えて「鬱病」「屋上」とねえ・・・

なんだか少しトレースし過ぎなんじゃないか、と。

あ、映画としての出来で語るなら、んーゴニョゴニョって感じなので同じレスリー主演作なら
カンヌでパルムドールを受賞している「さらば我が愛・覇王別姫」や「ブエノスアイレス」とかを観た方が宜しいかと。

どちらも同性愛がテーマの映画だけどな!

さて香港映画というか昔観た映画を再度観ながら長話しただけで僕個人の記憶で書いてるので
細かい時代背景とかに間違いがあるかも知れませんがあしからず。

で!

じゃあ結局香港映画は現在でも元気なのか!?

って所ですが僕は元気だと思ってますよ。

少し前になるけど「少林サッカー」みたいな「うわあ香港映画だなあ」って感じの作品が日本国内でも
劇場公開されてヒットしたりなどの流れもありましたし。

それに香港映画はワイヤーアクションという偉大な発明家ですしね!
日本の特撮の神様、円谷さんの方が先という意見も有るのであれですが

いくらなんでも流石に

「マトリックス」をワイヤーアクションの元祖!とか言ってる人を見ると湖にキャンプに連れて行って
順番に頭をカチ割ってあげたくなるよね!




水色時代

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